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１０分１０００円

ボーダーコリーのジェイク。わが家の愛犬です。ちょっと神経質な一面があって、うるさいところもあるけれど、とてもフレンドリーなジェイクです。

理美容とか、マッサージとか、エステとか、車の整備とか、仕事量に対しての対価は１０分１０００円がひとつの目安になっています。今の時代だとそれより高いのかもしれませんが、１０分１０００円というのはごくふつうに言われていることだったりします。

では、トリミングはどうなのかというと、それを目安にしているトリミングサロンはほとんどありません。１０分の対価が１０００円以下になっているお店がほとんどです。だから、結果的にトリマーはものすごく低賃金になってるし、低賃金だとふつうに生活できないし、テナントを借り続ける資金なんてもちろんないので、独立して自宅でトリミングサロンを始めるパターンがとても多いはずだし、僕自身もそれと同じようなパターンでした。

むかしだと、給料というよりはお小遣いを月に５万円もらって見習いとして勉強をしながら働くのが当たり前なのがトリマーの世界でしたけれど、今の時代でそれをやってしまうと、すぐに労基がやってきて賃金未払いで訴えられてしまうはずです。最低賃金でさえ払うことが難しいくらいのトリミング料金になっているお店がほとんどなので、ヒトリマーという言葉が生まれてしまうくらい一人でトリミングしているお店が多いのが現実です。トリマーを雇っているお店は、経営者の給料を犠牲にして従業員トリマーの給料を払っているか、もしくは、結婚していて旦那さんの給料で生活できる状態になっていて、奥さんがトリミングサロンを経営していてトリマーを雇っているパターンもあります。このパターンってけっこう多かったりします。だから、トリマーを雇うのは、限られた状況のもとでしかできないはずです。

そうなると、トリミング学校を卒業しても働く場所がないし、仮に学校を卒業してすぐに独立しようとしても、動物取扱業を営むには、半年以上の実務経験が必要だと法律で決まっています。となると、トリミングサロンは徐々に減っていくような気がしてなりません。トリマーという職業は廃れていく一方になってしまいます。

でも、それはいいことではないので、それをなんとかしなくてはいけません。なんとかするには、トリミング料金の値上げをするしかないのです。

当店は２００１年にオープンをしたのでオープンしてからかれこれ２４年経つのですが、２４年かけてやっと、ほぼ１０分１０００円になってきました。だけど、１０分１０００円以下のワンちゃんもいれば、１０分１０００円以上になっているワンちゃんもいます。これだと、お客さま同士で不公平になっているので、これを公平にしたいと思っています。

トリミングに掛かる時間をストップウォッチで計ってある程度データがとれたので、値下げできるワンちゃんは今現在速やかに値下げをしています。値上げしなくてはいけないワンちゃんは、時間をかけてよく考えて少しずつ個別に値上げをしたいと思っています。

施術時間１０分に対して１０００円、それにシャンプー剤の金額をプラスした金額に徐々に変更していきたいと思います。時間が掛かるものに対しては金額が高くなるということになります。ボーダーコリーのシャンプーコースの金額は８０００円ですが、愛毛のジェイクの場合だと、施術時間が６０分で、シャンプー剤を使った量が７５０円くらいなので、６０００円に７５０円だから６７５０円プラス消費税といった感じです。ジェイクは毛が薄く時間が掛かからないのでこんな感じになります。当店はわりと長時間ワンちゃんをお預かりしていますが、実際の施術時間はそんなに長くはありません。トイプードルのシャンプーカットでだいたい９０分から１００分くらいです。トイプードルのシャンプーカットコースの金額が今現在９０００円とか１００００円なので、シャンプー剤の金額がプラスになっていませんが、こういう場合は今のところ金額の変更の予定はありません。

この金額が高いと感じるのなら、理美容とか、マッサージとか、エステとか、車の整備とか、これらのことよりも犬の方が価値が低いということになります。

１年くらいかけてお客さま同士の不公平をなくしていきたいし、トリマーを雇えるくらいのトリミングサロンにしていきたいので、ご迷惑をおかけする方にはもうしわけございませんが、よろしくお願いいたします。